私は2か月前に『AI壁打ち入門』をKindle出版しました。売上は数百円、読者はわずか数名。それでも、この経験を通じて 「AIとの対話が持つ大きな可能性」 を強く実感しました。
出版そのものよりも、企画立案・執筆・編集・告知といった一連の流れで、AIを壁打ち相手に活用することで得られた学びは大きな財産です。今回はその体験を振り返りながら、AIとの対話がどのように可能性を広げてくれるのかを解説します。
Kindle出版で直面した課題
出版準備を始めた当初、私は次のような課題に悩んでいました。
- 企画の方向性が曖昧でまとまらない
- 文章を書き始めても途中で止まる
- どこまでの内容を盛り込むべきか判断できない
これらは多くの人が経験する「創作の壁」ですが、AIとの対話が突破口になりました。
AIを“壁打ち相手”にした活用法
出版プロセスの中で、私はAIに次のような使い方をしました。
- 企画検討
→ 「AI壁打ちをテーマにしたKindle本を書きたい。読者は誰?」と質問。
→ AIから「AI初心者・50代ビジネスパーソン」という回答を得てターゲットが明確に。 - アウトライン作成
→ 「5章立てで構成を提案して」と依頼。
→ 叩き台をもとに自分の経験を肉付け。 - 執筆サポート
→ 書き進められないとき「この章の問いかけ例を出して」と投げかける。
→ AIの提示をヒントに筆が進む。
AIとの対話で気づいた3つの可能性
① 思考の外部化
頭の中のモヤモヤをAIにぶつけると、問い返されることで考えが整理されます。これは「文章にする前の整理役」として非常に有効でした。
② 発想の拡張
自分一人では浮かばない視点や構成を提示してくれるため、企画の幅が広がります。「読者は誰?」という単純な質問でも、新しい発見につながります。
③ 行動の後押し
AIは常に即時対応してくれるので、迷った時にすぐ相談できる存在です。これが心理的な安心感となり、「とにかく一歩進めよう」という行動につながりました。
ビジネスへの応用可能性
Kindle出版での体験は、そのままビジネスの現場にも応用できます。
- 会議準備:議題をAIに投げて、想定質問をリスト化
- 新規事業企画:アイデアを壁打ちして方向性を整理
- 人材育成:部下への問いかけ練習をAIでシミュレーション
つまり、AIとの対話は「一人会議」「仮想ブレスト」として日常業務を支える武器になります。
Kindle出版から得た教訓
出版の結果だけを見れば「売れなかった本」です。しかし、このプロセスで得た教訓は大きな価値がありました。
- AIは相棒:人間の思考を補助し、アイデアを引き出す
- 行動が最重要:不完全でも一度形にすることで次が見える
- 経験の棚卸し:AIと対話することで、自分の強みを再認識できた
まとめ
- Kindle出版の過程で、AIを壁打ち相手に使うことで企画・執筆・編集が加速した
- AIとの対話は「思考の外部化」「発想の拡張」「行動の後押し」をもたらす
- 出版経験は、ビジネスの現場にもそのまま活用可能
- 成功よりも、AIとの対話から得られる“新しい可能性”こそ大きな収穫
今回のKindle出版は小さな成果かもしれませんが、AIを壁打ち相手にすることで「挑戦できる力」を得られました。
AIは特別なスキルがなくても活用できます。ぜひ一度、あなたの思考をAIにぶつけてみてください。新しい発見が必ずあります。
詳しい実践例は、拙著 『AI壁打ち入門』(Kindle出版) にまとめています。引き続きこのブログでも発信していきますので、ぜひフォローしてご覧ください。