こんにちは!突然ですが、皆さんは何か新しいことを知ったり、困ったことがあったりしたとき、どのように考えていますか?
教科書を読んだり、誰かに教えてもらったり、一生懸命考えたり…さまざまな方法があるかと思います。
今日ご紹介したいのは、「質問駆動型思考(しつもんくどうがたしこう)」という考え方です。なんだか難しそうな言葉ですが、実は皆さんも普段から少しは使っているかもしれない、とても役に立つ考え方なのです。
「駆動」というのは、「動かす」とか「進める」という意味です。つまり、「質問駆動型思考」は、「質問する力」を使って、自分の考えを深めたり、問題を解決したり、目標に向かって進んでいくための考え方なのです。
なぜ質問する力が大切なのでしょうか?
「えー、質問なんて、先生に聞くときくらいでしょう?」と思うかもしれませんね。しかし、ここで言う「質問」は、誰かに聞くだけではなく、自分自身に問いかけることも含んでいます。
例えば、
- 「これってどういう意味だろう?」
- 「なぜこうなるのだろう?」
- 「もっと良い方法はないかな?」
- 「もしこうだったらどうなるのだろう?」
のように、心の中で「?」をたくさん持ってみるということです。
どうしてこれが大切かと言いますとね、
- 物事を深く理解できるからです!ただ言われたことを「はい、分かりました」と聞くだけだと、表面的な理解で終わってしまうことが多いのです。「なぜ?」とか「具体的には?」と質問することで、その物事の仕組みや理由がよく分かり、もっと深く理解できるようになります。
- 問題を解決する糸口が見つかるからです!困ったことが起きたとき、「どうしよう…」と悩むだけでなく、「なぜこれが問題なのだろう?」「何が原因かな?」「どんな方法があるかな?」と質問していくと、解決するためのアイデアが浮かんできやすくなります。
- 自分で考えて行動できるようになるからです!誰かに「こうしなさい」と言われるのを待つのではなく、自分で「何を知りたいかな?」「何をしたいかな?」と質問することで、自分で考えて行動する力がつくのです。これは、将来大人になってからも大変重要な力となります。
具体例で見てみましょう!
言葉だけだと分かりにくいので、いくつか例を挙げてみますね。
例1:数学の難しい問題にぶつかったとき
ただ「分からない!」と諦めるのではなく、質問駆動型思考を使ってみましょう。
- 「この問題で聞かれていることは何だろう?」
- 「この問題にはどのような情報が書いてあるかな?」
- 「以前に似たような問題を解いたことはあるかな? その時はどのように考えたのだろう?」
- 「分からないのは計算方法かな? それとも問題の意味が分からないのかな?」
- 「どこまでなら理解できていますか? 分からないのはどの部分だろう?」
このように細かく質問していくと、「あ、この公式を使うのではないか?」「この数字は何に使うのだろう?」と、少しずつ考えが進んでいくことがあります。もし、それでも分からなかったら、「先生にどの部分を質問しよう?」と考えることも、質問駆動型思考なのです。
例2:クラスで文化祭の出し物を決めるとき
「何でもいいよー」と意見が出ないときも、質問が役に立ちます。
- 「どのような出し物でしたら、皆が楽しめるかな?」
- 「昨年はどんな出し物がありましたか? それは成功しましたか? しませんでしたか?」
- 「私たちのクラスの得意なことは何だろう?」
- 「準備にはどれくらいの時間がかかりますか? どのようなものが必要かな?」
- 「予算はどれくらいありますか?」
皆でこのような質問を出し合うことで、さまざまなアイデアが出てきたり、現実的にできること、難しいことが見えてきたりして、だんだん方向性が決まっていくはずです。
例3:本やニュースを読んだとき
書いてあることをそのまま受け取るだけでなく、少し立ち止まって質問してみましょう。
- 「これは本当なのでしょうか? 他にも同じことを言っている人はいますか?」
- 「この話にはどのような背景があるのだろうか?」
- 「筆者(書いた人)は、何を一番伝えたいのだろうか?」
- 「自分はこのことについてどのように思いますか?」
このように質問することで、書かれていることの裏側を考えてみたり、自分の意見を持ったりすることができるようになります。これは、情報がたくさんある現代では、大変大切な力です。
どのように「質問駆動型思考」を身につける?
では、どうすれば質問駆動型思考を上手に使えるようになるのでしょうか?
一番大切なのは、**「分からないこと、疑問に思ったことをそのままにしない」**ことだと思います。
「これってどういうことかな?」と思ったら、
- すぐに諦めずに、自分で調べてみる。
- 先生や友達に「これってどういう意味ですか?」と聞いてみる。(恥ずかしがらないでくださいね!)
- 自分自身に「なぜそうなるのだろう?」と問いかけて、答えが出るまで考えてみる。
何か目標を達成したいときも、「どうやったらできるのだろうか?」と具体的に問いかけて、行動を細かく分けていくことが重要です。大きな目標も、「どうすれば第一歩を踏み出せる?」「次は何をすれば良い?」と質問で小さくしていくと、取り組みやすくなります。(具体↔抽象のトレーニングをプラスするのも有効かも⁉)
最初は難しく感じるかもしれませんが、日頃から「これってなぜだろう?」と考えてみる習慣をつけるだけで、少しずつ変わってくるはずです。
質問は、「知りたい!」のエンジン
質問は、皆さんの「知りたい!」という気持ちを動かすための、強力なエンジンのようなものです。たくさんの質問を持つことで、新しい発見があったり、難しいことが「分かった!」に変わったりする経験が増えるはずです。
勉強でも、部活でも、友達とのことでも、仕事のことでも、何か疑問に思ったり、もっと良くしたいと思ったりしたら、ぜひ自分自身や周りの人に「質問」を投げかけてみてほしいと思います。
そうすれば、きっと今まで見えなかったものが見えてきたり、新しい道が開けたりするはずです。
今日から、皆さんも「質問駆動型思考」を始めてみませんか?
「質問駆動型思考」の練習にGPTsを作りました。興味がある方は連絡ください。お試しGPTsのURLをメールにてお知らせします。