
はじめに
近年、
DX
生成AI
業務自動化
といった言葉を耳にする機会が増えました。
しかし実際には、
「システムを導入したのに成果が出ない」
「AIを使ってみたが続かなかった」
「DXと言われても何から始めればいいか分からない」
という企業が少なくありません。
私はIT業界37年、ITコーディネータとして多くの企業支援を行っていますが、こうした悩みには共通点があります。
それは、
順番を間違えている
ということです。
多くの企業は、
AI活用
↓
DX
↓
業務改善
↓
業務整理
という逆順で考えています。
しかし、本来は違います。
私はこれまでの経験から、
生産性向上DX5ステップ
という考え方を提唱しています。
それが、
業務整理
↓
業務改善
↓
DX
↓
AI活用
↓
生産性向上
です。
今回は、この順番がなぜ重要なのかを解説します。
STEP1
業務整理
すべてはここから始まる
多くの経営者は、
「忙しい」
と感じています。
しかし、
何に時間を使っているのか
どこにムダがあるのか
を正確に把握できている企業は意外と少ないのです。
例えば、
・同じ内容を何度も入力している
・紙とExcelを併用している
・情報がLINEやメールに散らばっている
・担当者しか分からない仕事がある
こうした状態では、
改善すべき場所が見えません。
そこで最初に行うのが、
業務整理です。
業務整理とは?
仕事を見える化することです。
具体的には、
・何をしているか
・誰がしているか
・なぜしているか
・どのくらい時間がかかるか
を整理します。
私はこれを
会社の健康診断
と呼んでいます。
STEP2
業務改善
ムダをなくす
業務整理ができると、
ムダが見えてきます。
ここで行うのが業務改善です。
私はよく、
やめる
↓
減らす
↓
整える
という順番をおすすめしています。
やめる
本当に必要かを考える。
昔から続いているだけの仕事をなくす。
減らす
回数を減らす。
二重入力をなくす。
確認回数を減らす。
整える
やり方を標準化する。
誰でも同じ結果が出せるようにする。
この段階だけでも、
大きな成果が出る企業は少なくありません。
STEP3
DX
改善した業務をデジタル化する
ここで初めてDXが登場します。
多くの企業は、
いきなりここから始めます。
しかし、
ムダな業務をそのままデジタル化しても、
ムダがデジタルになるだけです。
悪い例
紙の日報
↓
そのまま高額システムへ移行
良い例
紙の日報を見直す
↓
不要項目削除
↓
Googleフォーム化
同じDXでも結果が違います。
小さく試すDX
私は中小企業には、
まず無料ツールをおすすめしています。
例えば、
Googleフォーム
Googleスプレッドシート
Googleドライブ
Googleカレンダー
などです。
これだけでも十分なDXになります。
STEP4
AI活用
AIは優秀な社員になる
ここでようやくAIの出番です。
私はよく、
AIは超優秀な新入社員
と説明しています。
しかし、
新入社員にも教育が必要です。
会社のルール
業務手順
顧客情報
判断基準
が必要です。
つまり、
前の3ステップが終わっていなければ、
AIは活躍できません。
AI活用事例
・提案書作成
・メール作成
・議事録作成
・求人原稿作成
・業務改善カルテ作成
・日報分析
・問い合わせ対応
AIは仕事を代替するのではなく、
人を支援する存在です。
STEP5
生産性向上
本当の目的
ここで重要なことがあります。
DXもAIも目的ではありません。
目的は、
生産性向上
です。
つまり、
・利益向上
・時間創出
・品質向上
・顧客満足向上
です。
システムを導入することが目的ではありません。
AIを使うことが目的でもありません。
経営を良くすることが目的です。
なぜ多くの企業が失敗するのか?
答えは簡単です。
STEP4から始めるからです。
AI導入
↓
成果が出ない
↓
使わなくなる
という流れです。
しかし、
STEP1から進める企業は違います。
業務整理
↓
業務改善
↓
DX
↓
AI活用
↓
生産性向上
という流れになります。
だから成果が出るのです。
辻本式ピラミッドで考える
私はよく、
ピラミッドで説明します。
一番下の土台が
業務整理
その上が
業務改善
さらに上が
DX
その上が
AI活用
そして頂点が
生産性向上
です。
土台が弱い家は倒れます。
AI活用も同じです。
業務整理という土台が必要なのです。
実際の支援事例
ある企業では、
「AIを導入したい」
という相談がありました。
しかしヒアリングすると、
紙の日報
Excel管理
口頭連絡
が混在していました。
そこでまず、
業務整理を実施しました。
次に、
Googleフォームへ変更。
さらに、
スプレッドシートで共有。
その後、
AIで日報分析を実施。
結果として、
毎月数十時間の削減につながりました。
もし最初からAIを導入していたら、
成果は出なかったでしょう。
まとめ
私は企業支援の現場で、
何度も同じ光景を見てきました。
AIを導入して失敗する企業。
DXが定着しない企業。
その原因の多くは、
順番を間違えていることです。
だから私は、
次の5ステップをおすすめしています。
STEP1 業務整理
現状を見える化する
↓
STEP2 業務改善
ムダをなくす
↓
STEP3 DX
デジタル化する
↓
STEP4 AI活用
仕事を支援する
↓
STEP5 生産性向上
利益と時間を生み出す
AIは優秀な社員になります。
しかし、
その前に必要なのは業務整理です。
焦って最新のAIツールを導入する前に、
まずは自社の仕事の流れを見直してみませんか?
そこに、
本当の生産性向上のヒントがあります。
次回予告
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