
はじめに
「忙しいのに利益が増えない」
「社員は頑張っているのに仕事が回らない」
「何か改善しなければと思うが、どこから手を付ければいいのか分からない」
このような悩みを抱えている経営者は少なくありません。
しかし、多くの場合、
問題は見えていても、
本当の課題が見えていない
のです。
例えば、
「人手不足」
と思っていたら、
実は
「二重入力が多かった」
というケースがあります。
また、
「売上が伸びない」
と思っていたら、
実は
「顧客情報が整理されていなかった」
ということもあります。
そこで私は、
中小企業の経営者や個人事業主の方が、
短時間で自社の状態を確認できるように
「業務モヤモヤ診断」
を作りました。
たった10問に答えるだけで、
会社の課題のありかが見えてきます。
なぜ「モヤモヤ診断」が必要なのか?
病院では、
いきなり治療を始めません。
まず診察を行います。
体温を測る。
血圧を測る。
検査をする。
そして原因を特定します。
会社も同じです。
DXも、
AI活用も、
業務改善も、
まずは現状把握が必要です。
診断なしに改善はできません。
多くの会社で起きていること
私は企業支援の現場で、
次のような状況をよく見ます。
・同じ内容を何度も入力している
・紙とExcelを併用している
・LINEとメールで情報共有している
・担当者しか分からない仕事がある
・忙しいのに成果が増えない
・改善したいが後回しになっている
経営者は、
「何となく問題がある」
とは感じています。
しかし、
どこが問題なのか説明できません。
これが、
モヤモヤの正体です。
業務モヤモヤ診断の10問
次の質問に、
「はい」
「いいえ」
で答えてみてください。
①
同じ内容を何度も入力している作業がありますか?
②
情報がExcel・紙・LINEなどに分かれていますか?
③
特定の人しか分からない業務がありますか?
④
業務のやり方が人によって違いますか?
⑤
忙しいのに成果が増えていないと感じますか?
⑥
どこにムダがあるか分からない状態ですか?
⑦
業務の流れを説明できますか?
※説明できない場合は「はい」
⑧
ITやAIを使いたいが何から始めればよいか分かりませんか?
⑨
作業ミスややり直しが発生していますか?
⑩
改善したいが後回しになっていますか?
なぜこの10問なのか?
実は、
この順番には意味があります。
①~③
現場の痛み
・ムダ
・分散
・属人化
を確認します。
④~⑦
構造問題
業務整理不足を確認します。
⑧~⑩
未来と行動
DXやAI活用への準備状況を確認します。
つまり、
現場
↓
仕組み
↓
未来
という流れで設計されています。
診断結果の見方
はいが0~3個
軽度
大きな問題は少ない状態です。
ただし、
業務整理を行うことで、
さらに効率化できる可能性があります。
はいが4~6個
要整理
業務の整理が必要な状態です。
ムダや属人化が発生している可能性があります。
優先順位を整理することで、
大きな改善効果が期待できます。
はいが7個以上
要見直し
早急な見直しが必要な状態です。
業務の流れが整理されていない可能性があります。
しかし、
見方を変えれば
「伸びしろの宝庫」
でもあります。
改善効果が大きく期待できます。
診断で分かる本当のこと
実は、
この診断の目的は
「点数を付けること」
ではありません。
本当の目的は、
課題のありかを見つけること
です。
例えば、
①②③が多い場合
↓
現場の負担が大きい
④⑤⑥⑦が多い場合
↓
業務整理が必要
⑧⑨⑩が多い場合
↓
改善したいが進め方が分からない
という傾向が見えてきます。
診断後にやるべきこと
診断結果が出たら、
次は改善です。
しかし、
いきなりDXやAI導入をしてはいけません。
私は次の順番をおすすめしています。
業務整理
↓
業務改善
↓
DX
↓
AI活用
↓
生産性向上
まずは、
何をやめるか。
何を減らすか。
何を整えるか。
を考えることが大切です。
AIを活用した「業務改善カルテ」
最近は、
診断結果をAIに読み込ませることで、
会社ごとの改善カルテを作成することもできます。
例えば、
「①②③⑧⑩がはいでした」
と入力すると、
AIが
・課題分析
・改善の優先順位
・小さく試すDX
・AI活用アイデア
を提案してくれます。
まるで、
会社専属のアドバイザーです。
相談現場で起きた変化
ある経営者の方は、
診断前は
「人手不足が問題」
と考えていました。
しかし診断後、
実際には
・二重入力
・属人化
・情報分散
が問題だと分かりました。
結果として、
人を増やす前に
Googleフォームと共有シートを導入し、
業務時間を大幅に削減できました。
問題のありかが分かれば解決は早い
私は支援現場で、
こうお伝えしています。
「問題が見つかれば、半分解決したようなものです」
多くの会社は、
問題がないのではありません。
問題のありかが分からないだけなのです。
まとめ
業務モヤモヤ診断は、
たった10問で会社の状態を見える化するためのツールです。
診断の目的は、
点数を付けることではありません。
課題のありかを見つけることです。
そして、
課題が見つかれば、
次に進むべき道が見えてきます。
業務整理
↓
業務改善
↓
DX
↓
AI活用
↓
生産性向上
その第一歩として、
まずは自社のモヤモヤを見える化してみませんか?
改善のスタート地点は、
いつも「気づき」から始まります。
次回予告
なぜ頑張っているのに成果が出ないのか?
中小企業の生産性向上を阻む「見えないムダ」の正体
経営者も社員も頑張っている。
それなのに成果が出ない。
その原因は「努力不足」ではありません。
次回は、多くの会社に潜む「見えないムダ」について解説します。