
成果を10倍変える「質問力」の磨き方
はじめに
「ChatGPTを使ってみたけれど、思ったような答えが出ない」
「Geminiに聞いても、ありきたりな回答しか返ってこない」
「AIは便利だと聞くけれど、いまひとつ仕事に活かせていない」
このような声をよく耳にします。
しかし、その原因はAIの性能ではありません。
実は、
AIの答えは、問いで決まる
のです。
私はセミナーや相談現場で、
「AIは問いで決まる」
という話をよくしています。
同じAIを使っていても、
成果を出す人と出せない人がいます。
その違いは、
パソコンスキルでも、
IT知識でもありません。
質問力です。
今回は、AI時代に最も重要なスキルとも言える「問いを立てる力」についてお話しします。
AIは鏡である
AIは魔法の箱ではありません。
私はよく、
「AIは鏡です」
と説明しています。
良い問いを投げれば、
良い答えが返ってきます。
曖昧な問いを投げれば、
曖昧な答えが返ってきます。
例えば、
悪い質問
売上を上げる方法を教えてください。
この質問では、
業種も分からない
規模も分からない
課題も分からない
ため、一般論しか返ってきません。
良い質問
和歌山県で従業員10名の製造業を経営しています。
既存顧客はあるものの新規顧客が増えません。
広告費は月3万円までです。
3か月以内に取り組める新規顧客開拓方法を5つ提案してください。
回答の質が大きく変わることが分かると思います。
ソクラテスも「問い」を重視した
古代ギリシャの哲学者ソクラテスは、
答えを教えるのではなく、
問いかけることで相手の思考を深めました。
これは現代のAI活用にも通じます。
重要なのは、
答えを探すことではありません。
良い問いを作ること
です。
良い問いは、
良い答えを引き出します。
なぜ質問力が重要なのか?
例えば、
病院で医師に
「調子が悪いです」
だけ伝えても、
診断はできません。
どこが痛いのか
いつからなのか
どんな症状なのか
を伝える必要があります。
AIも同じです。
質問が具体的になるほど、
回答も具体的になります。
辻本式「5W1H質問法」
私はAIへ質問する時、
まず5W1Hを整理することをおすすめしています。
Who(誰が)
誰の話ですか?
例
製造業の経営者
飲食店オーナー
個人事業主
What(何を)
何についてですか?
例
売上向上
採用
業務改善
DX
Why(なぜ)
なぜ必要なのですか?
例
人手不足
利益率低下
顧客減少
When(いつまでに)
期限はありますか?
例
3か月以内
年度末まで
今月中
Where(どこで)
対象地域や環境は?
例
和歌山県
店舗
工場
オンライン
How(どのように)
予算や制約は?
例
無料
低予算
人員追加なし
これだけでも質問の質は大きく向上します。
質問を変えると答えが変わる
例えば、
質問①
DXについて教えてください。
広すぎます。
質問②
従業員5名の小規模事業者です。
紙の日報を使っています。
費用をかけずに始められるDXを3つ教えてください。
AIは具体的な提案を返せます。
AIをコンサルタントとして使う
多くの人は、
AIに答えを求めます。
しかし、
成果を出す人は違います。
AIを
「相談相手」
として使います。
例えば、
「何をすればよいですか?」
ではなく、
「私が見落としている可能性はありますか?」
と聞きます。
すると、
新しい視点が得られます。
問いを深める技術
私がよく使うのは、
「なぜ?」を3回繰り返す
方法です。
例
売上が伸びない
↓
なぜ?
↓
新規顧客が増えない
↓
なぜ?
↓
ホームページから問い合わせがない
↓
なぜ?
↓
ターゲットが曖昧
問題の本質が見えてきます。
AIとの壁打ち活用法
私はAIを
「壁打ち相手」
として活用しています。
例えば、
新しいサービスを考える時、
「このアイデアの弱点を教えてください」
と聞きます。
すると、
自分では気づかなかった視点を教えてくれます。
良い問いを生み出す3つの習慣
① 現状を書き出す
頭の中だけで考えない。
まず整理する。
② 目的を明確にする
何を実現したいのかを決める。
③ 制約条件を伝える
予算
人数
期間
などを伝える。
これだけで質問力は大きく向上します。
AI時代に必要なのは知識より問い
これまでは、
知識がある人が強い時代でした。
しかしAI時代は違います。
知識はAIが持っています。
重要なのは、
どんな問いを立てるか
です。
私はこれを
「問いの設計力」
と呼んでいます。
AIは問いで決まる
同じAIを使っても、
質問次第で成果は10倍変わります。
だから私は、
「AIは問いで決まる」
とお伝えしています。
そして、
問いを磨くためには、
まず現状を整理することが必要です。
業務整理と質問力の関係
実は、
業務整理ができる人は、
質問も上手です。
なぜなら、
現状
課題
原因
目的
が整理されているからです。
逆に、
頭の中が整理されていないと、
AIへの質問も曖昧になります。
まとめ
AI時代に最も重要なスキルは、
プログラミングではありません。
プロンプトでもありません。
問いを立てる力です。
良い問いは、
良い答えを生みます。
そして、
良い問いは、
現状を整理することから始まります。
業務整理
↓
課題整理
↓
問いの設計
↓
AI活用
↓
成果創出
これが私が支援現場で実践している流れです。
AIは優秀な社員になります。
しかし、
その前に必要なのは、
良い問いです。
AIは問いで決まる。
これからの時代、
最も価値あるスキルは
「質問力」
なのかもしれません。
次回予告
「AI壁打ち入門
ひとりで悩まない時代の問題解決術」
AIを相談相手として活用することで、
経営や業務改善のスピードは大きく変わります。
次回は、私が実践している「AI壁打ち」の具体的方法をご紹介します。